はじめに
第1章 世界で唯一「メタルメインの歯科治療」を行う日本
第2章 私がセレック治療を勧める理由
第3章 セレック治療の流れ・患者さんの声
第4章「身体によくないもの」を避ける
第5章 最先端のデジタル技術・セレックシステムの応用
あとがき
歯の治療とは全身の健康を守るための治療のひとつであり、心臓疾患やがんの治療方法と同様に、あらゆる先端技術を応用した新しい治療法が日進月歩で開発されています。ところが、患者さんの多くはそうした治療方法を知りません。
セレック治療も、その一つです。最新のコンピューターシステムを用いることで、主に以下の5つのメリットを実現しました。
・最低1日、1時間で治療が完了する
・生体と親和性が高い材料を使用
・最先端デジタル技術で、短時間かつ精密な型取り
・噛む感触や見た目に違和感がない
・歯槽骨への負担が軽減され、歯が長持ちする
セレックシステムで使用する材料は、色、硬さ、熱膨張率が人の自然歯にきわめて近い素材です。この材料を用いたセレックシステムによる治療は、現在存在する歯科治療の中で「最も人間の歯に近い状態を復元できる、唯一の治療である」といえます。
歯科医師として可能な限り生体に近い素材を使うことが、患者さんの歯の健康、ひいては全身の健康を守る最良の選択である。私はそう信じて、セレック治療を勧めています。
「こんな治療方法があるなら、もっと早く受けたかった」
そんなふうに後悔する患者さんが一人でも減ってほしいと願い、筆を執ることにしました。本書が、患者さんが自分の健康のために、歯科治療の選択肢を増やす一助になれば幸いです。(「はじめに」より一部抜粋)
医療法人白百合会 理事長
アルト歯科・口腔外科 院長
東京医科歯科大学(現・東京科学大学)顎顔面外科学 歯学博士
2002 年 東京医科歯科大学 大学院歯学研究科 顎顔面外科学 博士課程修了。 同年より財団法人競馬共助会関東支部 美浦診療所常勤嘱託歯科医師、および東京医科歯科大学 歯学部附属病院 顎顔面外科学講座 特別医局員として勤務。2004年に国立山梨大学医学部付属病院歯科口腔外科 助教、同病棟副医長および外来医長、2006年には愛知学院大学歯学部病理学講座 非常勤助教を歴任。2013年に米国ニューヨーク大学歯学部インプラント科を卒業。2020年より日本口腔ケア学会 評議員、2021年より愛知学院大学歯学部病理学講座 非常勤講師を務める。